第 11 回 化 学 安 全 講 習 会   
主 催  日本化学会近畿支部
共 催  安全工学協会・近畿化学協会・化学工学会関西支部
日本分析化学会近畿支部・大阪工研協会

 
 化学物質はあらゆる産業分野において非常に重要で不可欠なものですが、その性質を理解せず取扱いを誤ると発火や爆発、中毒などの事故に繋ります。また、化学物質の環境への影響も極めて重要な問題であり、その規制基準が益々厳しくなってきています。このような観点から、日本化学会近畿支部では化学物質への理解を深め、研究所や工場などの安全性を高め、地球環境を守るために、危険・有害性化学物質の基礎知識や規制基準、災害例や中毒症例からみた事故防止対策、企業での安全活動の実例など現場に即した化学安全に関する講習会を企画致しました。安全についての新規教育や再教育として絶好の機会ですので、皆様の多数の参加をお待ちしております。
日 時 平成16年6月3日(木)〜4日(金)
会 場 大阪科学技術センター8階小ホール(6月3日)、大ホール(6月4日)
(大阪市西区靭本町1丁目8番4号・電話 06-6443-5324)
[交通] 地下鉄四つ橋線「本町」駅下車、25番・28番出口を北へ約5分、または同御堂筋線「本町」駅下車、2番出口を西北へ約10分。(うつぼ公園北詰)

(演題題目及び講師)

第1日(6月3日)

1.最近の化学工場における爆発・火災災害の傾向とその教訓(10:00〜11:30)

株式会社東レ経営研究所特別研究員  三村和男 氏

 最近、日本を代表する企業の化学設備等で重大爆発・火災が相次いで発生している。これらの事故原因は、化学物質、プロセスの事前の危険性評価が不十分など技術的要因と工事保安管理の不備および誤操作など管理、人的要因によるものが多い。
 主として危険物施設における爆発・火災事故について、その発生傾向と問題点ならびに事故の教訓を踏まえた今後の防災対策のあり方について述べる。


2.化学物質と法規制(12:40〜13:50)

元(株)カネカ・クリエイティブ・コンサルティング  藤原 肇 氏

 化学物質は我々の生活に役立っている反面、扱い方を誤るとさまざまな危害をもたらす。また、化学物質の持つ固有の性質があるときは役立ち、別の場面では裏目に出ることもある。こうした諸刃の剣をうまくコントロールして使いこなす社会的な知恵の一つとして法規制がある。化学物質に係る法規制を体系的に紹介するとともに、労働安全衛生法を例にあげて、その化学物質規制の全容を解明する。


3.化学物質の毒性評価とリスクアセスメント(13:50〜15:20)

(株)住化技術情報センター技術調査グループ主幹研究員  澤瀉久方 氏

 化学物質の毒性評価の目的、実験動物を用いた毒性試験法と試験結果の評価について具体的に紹介すると共に、試験結果に影響を及ぼす要因についても紹介する。
また、化学物質曝露とヒトの健康リスクアセスメント、特に発癌性のリスクアセスメントの考え方と具体例について述べる。


4.化学物質の危険性や毒性に対応した総合管理(15:30〜16:50)

日本産業安全衛生研究所  小峯弘久 氏

 化学物質の持つ危険・有害性の理解とそれぞれの性質に見合った対策が必要で、法規制のみを守っているというレベルでは問題がある。これからの管理は、現在の欧米の安全管理手法の基本哲学である厳格責任追及主義を頭に描きつつ最適の自社独自の防御システムを構築すること。
第2日(6月4日)

5.静電気による災害の発生機構と対策の基本(10:00〜12:00)

独立行政法人産業安全研究所 物理工学安全研究グループ主任研究官  山隈瑞樹 氏

 物理工学安全研究グループ  化学工場,軽金属加工場等,可燃性物質を取り扱う工程での静電気放電による火災・爆発は依然として多い。そこで,静電気関連の障災害の現状を紹介するとともに,器材を用いた実演(静電気の発生,作用,ガス・粉じん爆発等)を交えながら静電気及び災害の発生機構,ならびに基本的な対策について解説する。なお,聴講者が特に電気に関する知識や経験がなくとも理解できるよう配慮している。


6.化学災害事例とその安全対策(13:30〜15:10)

大阪市消防局予防部設備保安課課長代理  兵藤年春 氏

 過去の化学災害事例に基づき、施設のハード面のみならずソフト面において、人はどのような時に失敗するかなどを教訓とし、日頃の安全に関する教育の充実及び保安意識の高揚を図り、事故の再発防止に活かしていくことが重要です。また、卓上実験で引火、爆発、火災の伝播、ガスの拡散等を実際に目で見ることにより化学物質の性状について一層理解を深める。


7.大学の化学実験室に関する二、三の話題:欧州の例と日本の例から(15:20〜16:20)

東京工業大学大学院理工学研究科化学専攻教授  鈴木啓介 氏

 我が国の大学の化学実験室の抱える問題点やその解決に向けた方策等に関し、欧州視察(平成12年秋、スイス連邦工科大の新旧実験棟、バーゼル大、ストラスブール大の新旧実験棟、ケンブリッジ大)によって得られた知見と、東工大の新化学実験棟における工夫などを中心として、参考となると思われる二、三の話題を提供する。
申込締切日 5月21日(金) 定 員 100名
参 加 費 テキスト代・ 消費税を含む
会員 32,000円 非会員 42,000円
本講習会では「化学安全講習会受講証明書」を発行いたします。
申込方法 下記申込書により参加費を添えてお申し込み下さい。
  1. 送金方法は、銀行振込[三井住友銀行大阪中央支店普通預金No.3649130・社団法人日本化学会近畿支部]または郵便振替[00900-9-9638・社団法人日本化学会近畿支部]をご利用下さい。但し、振込手数料は当方では負担致しませんが何卒ご了承願います。
  2. 主催・共催団体の会員である会社・工場よりお申込みの場合、参加者個人が非会員でも会員並参加費で取扱います。
  3. 前日までにキャンセルのご連絡がない場合、参加費はお返し致しません。
  4. 申込者には参加証を送付します。(5月下旬)
申込先 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4(大阪科学技術センター6階)
日 本 化 学 会 近 畿 支 部電話 06 (6441) 5531Fax 06 (6443) 6685



「第11回化学安全講習会」参加申込書  2004年度)
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送金内容   32,000   非会員  42,000            日送金 銀行振込
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