Q110★炭酸水に食塩を入れたり、マドラーなどを入れても泡がでてきやすくなる、とQ34の回答に書かれています。「片栗粉」、「小麦粉」を炭酸水に入れると、「小麦粉」は固まって上に浮かんでいたので、沈めてみました。上に泡が浮かんできたのはQ34に書かれている塩の泡の実験の場合と同じ原理だと思うのですが、「小麦粉」は、上がってきて泡が固まるという実験結果になりました。これは、「片栗粉」や「小麦粉」のどのような原理でそうなったのかを教えて下さい。

  
それはね…

小麦粉は、デンプンが大部分ですが、グルテンをよばれているタンパク質も1割ぐらい含んでいます。ホットケーキなどを作るときに、小麦粉を水に溶かすと粘ったような感じになったり、パンを発酵させたときにふくらむのは、このグルテンというタンパク質のせいです。一方、片栗粉はほとんど全部デンプンという炭水化物です。
小麦粉と片栗粉を水にとかしたとすると、小麦粉の方が水にとけにくく、一部はくっついた状態になっていることがおおいでしょう。そして、くっついたものを割ってみると、中は乾いたままで、小さな気体(空気)が入っていることもあるでしょう。
そうすると、この実験で、小麦粉だけ上へいきながら泡が固まったように見えたのは、炭酸水の中で小麦粉どうしがくっつくときに、二酸化炭素の泡をいっしょにとじこめて、グルテンがのりのような働きをして、固まったからだと思われます。ですから、小麦粉が食塩や片栗粉より水にとけにくく、泡をとじこめやすい性質により、小麦粉だけが泡をとじこめ上に浮かんできたのでしょう。

(KT & TM) 2006/08/31