Q161★なぜ電気は余分な分までおくられてくるのですか?
  
それはね…

発電所でおこした電気は送電線(電気コード)で送られますが、作り出したすべての電気(エネルギー)が届くわけではありません。送っている途中で、電線の中で一部熱に変わってしまいます。例えば金属は良く電気が流れますが、金属の種類や形によって電気の流れにくさが違います。この流れにくさを抵抗といいます。この抵抗は特別な条件で無い限りゼロではありませんので、抵抗があることで熱に変わり、途中で空中へにげてしまいます。例えば、もし何か電気製品を使っているときにコンセントの電気コードを触ってみてください、少し温かくなっていませんか? これもその現象の一つです。だから、電気は必要な分よりも余分に送る必要があります。
この熱は電流が多いほど出る(ジュールの法則)ため、電流を少なくしてやればロスが少なくなりますので、各家庭の近くまで高い電圧で運ばれてきます。

また、発電所から送られた電気は、みなさんの家や会社、工場、学校などたくさんのところで使います。そのときにそれぞれで使っている丁度の電気の量だけを送っていたとすると、例えば、どこかで急にたくさんの電気を使うと、他のところでは電気が足りなくなります。そうすると、電圧が下がって照明が暗くなったり、電化製品が使えなくなったりすることになります。
ですので、電力会社では、季節や、昼、夜などの違いも考えて必要な電気の量を予測して、電気を使う私たちが困らないように、そして、たくさんの電気を作り過ぎないように計画して、余分に発電して送るようにしています。

(KN & MS) 2009/04/23