Q163★(1)なぜ、塩酸と石灰石を混ぜると、二酸化炭素になるの? (2)なぜ、ほのおは燃えるために酸素を使い、二酸化炭素をだすの? また、どうして酸素が燃えるために使われるの? どうやって酸素が二酸化炭素に変わるの? (3)二酸化炭素以外に石灰水が白くにごる気体はあるの? (4)理科の実験で、集気ビンに酸素を入れ、ロウソクを入れ、ガラスの板でふたをし、ロウソク燃やしたらどうなるか、という実験をしました。 私は、ガラスの板をおさえていました。そうしたら、強くおさえているわけでもない、 ガラスの板が割れてしまいました。なぜですか?

  
それはね…

(1)なぜ、塩酸と石灰石を混ぜると、二酸化炭素になるの?

 石灰石はカルシウムと炭素と酸素で出来ています。 もう少しくわしく言うと、水酸化カルシウムという物質と二酸化炭素から作られます。
 一方、塩酸は水素と塩素で出来ていますが、塩酸の水素は石灰石のカルシウムと置き換わろうとする強い性質があります。これによって、石灰石中のカルシウムは取り除かれ、かわりに塩素とくっつく(結合する、結びつく)ことによって塩化カルシウムが出来ます。同時に、水と二酸化炭素が出来ます。(水素と酸素から水ができます。二酸化炭素とは、下にも書いたように酸素と炭素が結びついたものです。ちょっと難しいですが、中学生になると、習うことになります。)

(2)なぜ、ほのおは燃えるために、酸素を使い、二酸化炭素をだすの? また、どうして酸素が、燃えるために使われるの? どうやって、酸素が二酸化炭素に変わるの?

 日常生活ではガスや石油、紙や木に火をつけると炎を出して燃えますね。これは燃えるものに含まれる炭素と空気に含まれる酸素が化学反応でくっつく(結びつく)ことによって、熱や光を出すからです。炭素と酸素がくっついて出来るのが二酸化炭素です。
 ものが燃え続けるためには、酸素が必要です。これは酸素と炭素がくっつくことで、二酸化炭素が出来るのと同時に大量の熱を出すことが出来るのです。この熱が燃え続けるのに必要ですから、酸素があるほどよく燃えるということになります。同時に大量の光も出しますが、これが”ほのお”として観察されます。

(3)二酸化炭素以外に石灰水が白くにごる気体はあるの?

 石灰水に二酸化炭素を加えると白くにごるのは、炭酸カルシウムという水に溶けにくい物質が出来るからです。他の気体でも、石灰水が白くにごることはあります。
たとえば、石灰水に二酸化イオウという気体を入れると、亜硫酸カルシウムという物質ができます。これも、やはり水に溶けにくいので、白く濁っているように見えます。
(ただし、二酸化炭素とは異なり、においがします。)

(4)理科の実験で、集気ビンに酸素を入れ、ロウソクを入れ、ガラスの板でふたをし、ロウソク燃やしたらどうなるか、という実験をしました。私は、ガラスの板をおさえていました。そうしたら、強くおさえているわけでもない、ガラスの板が割れてしまいました。なぜですか?(ロウソクの炎は、ガラスの板に、ふれていません。ガラスの板は、3mm位です。)

 実際の実験を見ていないので、正確ではありませんが、酸素がたくさん入ったビンの中でロウソクを燃やすと短時間で激しく燃えます。先程説明しましたように、酸素が燃える際に大量の熱が発生しますが、実験された場合では、空気中で燃やすのと比べると同じ時間内に発生する熱の量はとても大きくなります。この熱によって、ガラス板が急激に膨張し(ガラスは熱を加えると膨張します)、割れてしまったのではないでしょうか。

(AI & KN) 2009/05/17