Q26★牛乳の中に油をいれると、牛乳がねっとりした小さなつぶつぶになって、コップのガラスにへばりついて、まだらになりました。どうしてですか?

  
それはね…

水とあぶらがまざらないということを聞いたことがありますか。
コップに入れた水の中に,あぶらを1てき,2てきとたらしてみると水面に丸い玉となってうかんでいると思います。
もう少しあぶらを入れてみると水面にうすいまくができますね。
このときコップの中身をおはしやストローなどではげしくかきまわすと,水の中にあぶらの小さなつぶが、またあぶらの中に水の小さなつぶがちらばったようすがかんさつできるはずです。
しかしこのままでは,できたあぶらや水の小さなつぶはすぐにいっしょになって,もとどおり水とあぶらのうすいまくに戻ってしまいます。
このコップに食器をあらうためのせんざいやセッケン液を少うし加えて,先ほどと同じようにかき混ぜると
水の小さなつぶつぶはなかなかいっしょにならなくなります。洗剤やセッケンが水のつぶつぶをとりかこみ,おたがいに
くっつきあいにくくなるからです。
ところで牛乳のせいぶんは,おもに水ですが,その中に「しぼう」(あぶら),「タンパク質」や「ししつ(脂質)」(水にはとけにくくあぶらにとけやすいぶっしつ)がまじっています。
この「タンパク質」や「ししつ」はセッケンと同じように,あぶらの中の牛乳のつぶつぶをいっしょにさせないはたらきをします。
したがって,牛乳にあぶらを加えてあらわれた牛乳の「かたまり」というのは,あぶらの中の、「タンパク質」や「ししつ」にとりかこまれた牛乳のつぶつぶです。
このように牛乳のつぶつぶを水の中で長い時間たもつはたらきのあるものを、むつかしいことばで「乳化安定剤」といいます。
水やみりんは牛乳と混ざり合います。ですから水やみりんを加えたときにはつぶつぶはできません。

(TS)