Q37★氷を色紙で包んで太陽に当ててどの色紙で包んだ氷が一番早く溶けるかの実験をしました。黒色のが一番早いと思っていたけれど、白色が一番早く溶けました。実験は失敗ですか?ほかの色紙の色は緑と青です。 それはね… 黒い色紙と白い色紙とをひろげて,その上に日光を当て,どちらのおんどが高いかを比べると,黒い色紙のほうが高くなっているはずです。 これは,白い紙は日光をはねかえすわりあいが多いのに対し,黒い色紙のほうは日光のねつをよく受け入れ伝えるからです。 ご質問のなかに書いてある,じっけんのけっかはこのことと逆なように見え,失敗と考えたくなります。 しかし,次のようなことを考えてみて下さい。 必ずしも失敗ではない,あるいは失敗かどうかわからないということになりそうです。 1.まず,色紙で氷を包んだということですが,氷の大きさ(重さ)は同じでしたか。小さい氷ほど速くとけます。 2.色紙で包んだあと,日光が当たる面積は同じでしたか。 面積が大きいほど日光を多くうけ,温度も高くなりやすくなります。 3.日光が当たっている色紙の表面はどちらがぬれていましたか。 ぬれているほど温度は上がりにくくなります。 4.紙の厚さは全く同じでしたでしょうか。 紙が厚いほど熱が伝わりにくくなり,氷がとけにくくなります。 5.とくに白と黒の色紙の紙質は同じだったでしょうか。 このようにいろいろな条件がかさなって,今回のような結果になったのではないかと思います。 できるだけいろいろなことを考えなくてすむような実験をしたほうがいいでしょう。 たとえば, *温度計があれば一番たんじゅんですね。 さいしょに書いたように,色紙の温度をはかればすみます。 *温度計がないばあいには,色紙をひろげ,その上がぬれないようにラップをおき,そこへ同じ大きさの氷をおく。 *2つ以上のコップを色紙でくるみます。その中へ同じ温度で同じ量の水を入れ,さらに同じ大きさの氷を入れてとける速さを比べる。 このような工夫でじっけんの条件をそろえることができます。 (RN) |
|