Q44★いろいろなものを虫眼鏡でのぞいています。花びらをのぞくと、1枚だったはずの花びらがさかさまに2枚みえました。どうしてですか? それはね… 虫眼鏡はいろんなものを大きく見ることができて便利な道具です。そのまん中にあるのぞくところは、光をとおす透明なものでできていて、中心がふくらんでいる形をしています。このようなものを「とつレンズ」といいます。レンズは外からやってくる光をまげることができます。とくに「とつレンズ」は光を内側に(レンズのふくらんでいる方に)まげます。このような性質を利用してものを実際よりも大きく見ることができるのですが、これはレンズの近くにものを置いて見たときにそうなるのです。遠くにものを置くと実はさかさまになります。どこでかわるのか自分でレンズと見ているものの間の距離をかえて調べてみてください。なぜそうなるかは中学の理科の時間にくわしく教えてもらえます。簡単にいえば、大きく見える方は「虚像(きょぞう)」、さかさまの方を「実像(じつぞう)」といって、光のとおる道がちがうのです。 これでさかさまになるしくみについては説明しましたが、どうして花びらが2つになったのでしょうか?不思議ですね。あなたが虫眼鏡をみるやりかたをもう一度やってみないとはっきりといえませんが、さかさまになる場合のことを考えるといくつかのわけが思い当たります。 1つ目のわけ: 人は2つの目でものを見ています。ですから、それぞれの目に違う方向から光が入ってくると、2つのべつべつのもののように見えます。ぼんやりしていて1つのものが2つに見えたことはありませんか?これは目のなかのレンズ(目の中にもレンズがあるんですよ。)がうまく光をまげられないとおこることです。これと同じことが虫眼鏡からの光についておこっていませんか?片目をつぶっても同じように2つに見えたでしょうか? ためしてみてください。 2つ目のわけ: 見えるものがさかさまになるときは、近くでものを大きく見るときと違って、ものが小さく見えます。ですから1つの花びらを大きくして見ているつもりが小さくみえたために、となりの花びらと一しょに2つみえてしまったということはないでしょうか?花びらがみな同じで区別がつきにくいときは、マジックでしるしを付けて、どの花びらが虫眼鏡に見えているか、調べてください。 3つ目のわけ: もし片目にしても花びらが2つに見え、またマジックで印をつけてみても、同じ花びらが2つに見えるようでしたら、もう一つの考えられるわけはレンズのひずみです。レンズはものの全体を同じように大きくしてみるために、レンズの中心からそと側にむかってどの向きにも同じようになっています。しかし、レンズがうまく作られていないと、それをひずみといいますが、光の通り道が2つできてしまって、同じ花びらが2つに見えてしまうことがあります。どのわけがあなたの場合にあてはまるか、自分で実験してたしかめてください。うまくわけがわかったらまたメールでしらせてください。 (AY) 2004/08/25 |
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