Q46★なぜ氷が溶けるのでしょうか?> それはね… なかなかむつかしいご質問です。この問題をかんがえるには物質(ぶっしつ)というものをりかいしていかないといけません。すべての物質は,おんどとあつりょくがかわると,そのすがたを変えます。私たちはだいたい1気圧(きあつ)という圧力でせいかつをしていますので,圧力はいっていであるとかんがえます。1気圧とは,おおよそ1013 hPa(ヘクトパスカルとよびますが,これは天気予報ででてくるすうちですから,なじみがあると思います)のことです。するとおんどがかわるとぶっしつのすがたが変わるということになります。 水というぶっしつを例にしますと,水は,0 ℃よりひくいおんどでは氷というすがたが安定です。これを固体(こたい)のじょうたいとよびます。したがって,0 ℃よりひくいおんどになると水は凍ってこたいになります。また,水は0 ℃から100 ℃のあいだでは,ふつうにみかける水のすがたになります。これは液体(えきたい)のじょうたいです。さらにおんどが上がり,100 ℃よりたかいおんどになると,目には見えないすいじょうきというすがたになります。こんどは気体(きたい)とよばれます。このように,水は二つのおんどをさかいにして,固体から液体,さらに気体,あるいはぎゃくに気体→液体→固体,とすがたをかえることができます。このへんかはなんどでもくりかえしおこり,またへんかするおんどはいつでも同じです。 おなじようなへんかは,すべてのぶっしつについてもおこりますので,すべてのぶっしつがもっているせいしつということができます。たとえば,かたい鉄も1500 ℃いじょうという高いおんどで液体になり,さらに,2800 ℃いじょうできたいになります。また,くうきちゅうの酸素はふつうは気体ですが,-185 ℃くらいで液体になり,-220 ℃いかでは固体になります。 もし,水(液体)をコップなどに入れて,冷凍庫などに入れると,コップのまわりの空気のおんどが0 ℃よりもひくいため,水のおんどもどんどん下がっていき,0 ℃よりもひくくなると,凍って氷になります。そのおんどでおいておくといつまでもこおりのままです。しかし,中の水が凍ったコップを冷凍庫の外へだすと,まわりの空気のおんどが0 ℃よりたかいために,しだいに氷のおんどがたかくなっていきます。このとき,まわりの空気に近いところにある氷,つまり,ひょうめんやコップのすぐ内側にある部分から,おんどが0 ℃よりたかくなりますので,その部分から水にかわっていきます。 したがって,なぜ氷がとけるかというと,水のおんどが0 ℃よりたかくなったから,あるいは氷のまわりのおんどが0 ℃よりたかいからということになります。以上のことから,氷のまわりのおんどがたかければたかいほど氷ははやく液体の水にかわっていくということがよそうできます。たとえば,おなじ量(重さ)の氷を5 ℃, 30 ℃,60 ℃の水(液体)の中に入れてとけるはやさをはかると,おんどがたかいほどはやくとけることをかんさつできるはずです。 (RN) 2004/08/28 |
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