Q57★水蒸気と蒸気は同じものですか?どちらも水からできたものですか?
それはね…
同じこともありますし,違うこともあります。
少し難しいこともお話ししなければ,このことはわからないかも知れません。すべての物質は,ある温度以上になると気体になります。気体になる温度は物質それぞれで決まっています。この温度のことを物質の沸点(ふってん)とよびます。物質が沸点より高い温度になったじょうたいを蒸気とよんでいます。水という物質はお家でお湯を沸かすようなときには,100 ℃で気体になる,いいかえると蒸気になります。また,お家で使っていると思いますが,お酢のおもなせいぶんである酢酸(さくさん)は118 ℃以上で蒸気になります。このようにどのような物質であっても,沸点より高い温度で気体になると蒸気とよぶことができます。しかし,ふつうの生活の中で蒸気というと,最も身近な水の蒸気を指すことが多いようですが,とくに水の蒸気だ,ということをはっきりさせるときには水蒸気ということになります。
なお,いわゆる湯気(ゆげ)は水蒸気ではないことに注意して下さい。水蒸気は無色透明で,目で見ることはできません。やかんでお湯をわかすとき,やかんの口から白い煙のように湯気が立ち上ります。この湯気は水蒸気が100 ℃より温度が下がり,小さな小さな水のつぶになったもので,白い煙のように見えているのです。
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