Q59★海の水はなぜ塩水なのですか? なぜ 「水」という物質があるのですか?

  
それはね…


 回答の前に水という物質について考えてみます。水はふだん生活している温度では液体です。しかし,0 ℃以下に冷やすと氷になり,100 ℃以上に熱すると水蒸気という気体になります。また,水は,実に多くの物質などを溶かすことができます。
例えば,砂糖などは水の中にたくさん入れてもすぐに見えなくなってしまいます。固体の状態の物質を水の中に入れたとき姿が見えなくなる,もとの水と見かけが同じになるということを溶けるといいます。身のまわりにある,硬い固まり,例えば岩やコンクリートあるいは鉄などですが,これらに水が触れると,成分が少しずつ溶けていきます。ですから,山や町に雨が降ると,雨は水ですから岩やコンクリート,鉄の成分を少しずつ溶かしながら,海の方へ流れていくということができます。この中で,岩の中には溶ける成分としてさまざまな元素が含まれています。その中には塩の成分である,ナトリウムや塩素も含まれています。海にやってきた水は,太陽に照らされて蒸発します。その時運ばれてきたナトリウムや塩素は蒸発せずに海に残ります。海ができてから非常に長い年月がたっています。その間に少しずつですが,山にあったナトリウムや塩素が海に流れていき,だんだんとたまってきたので海の水が塩水になったのです。
 なぜ「水」という物質があるかについてはお答えできません。地球を含んだ宇宙には100種類ぐらいの元素があります。その中で地球には水のもとになる水素と酸素とがたくさんあったということができます。私たちが暮らしている地球の表面の温度がちょうど0 ℃から100 ℃の間であったため,水は液体として存在します。その水が地球上のくぼんだところにたまって海ができたと考えて下さい。


(RN) 2005/04/04