Q94★コーヒーと紅茶と日本茶とウーロン茶で茶渋のつき方の実験をしました。どうしてコーヒー、紅茶、ウーロン茶、日本茶の順番になったのですか。 

  
それはね…

コーヒーやいろいろなお茶からできる茶渋のもとになる物質はいろいろな形をしていますが、みんな合わせて「ポリフェノール」と呼ばれています。
 コーヒーはコーヒー豆から水に溶ける成分を取り出して飲むものですが、その成分の中にクロロゲン酸という物質があります。クロロゲン酸もポリフェノールの一種です。この物質はコーヒー豆を焙煎する(こがず)ときに化学反応して褐色の物質に変化するといわれています。これがコーヒーの色です。
 日本茶とウーロン茶と紅茶はおなじお茶の仲間で、最初緑色のお茶の葉っぱがだんだんと醗酵して、色が茶色っぽくなってきます。この色の元はカテキンという物質が空気中の酸素と反応してタンニンという物質に変わることによって出てくることが知られています。カテキンもポリフェノールの一種です。タンニンは紅茶に一番多く含まれています。その次がウーロン茶で、一番少ないのが日本茶です。
 茶渋というのはこのような色の元になる成分がお湯飲みの内側についてできるものなので、見た目の色の濃い順にコーヒー、紅茶、ウーロン茶、日本茶となったと考えられます。

色のもとになっている「ポリフェノール」という物質はりんごや桃やジャガイモを切っておいて置いたときに褐色になっていくもとになる物質でもあります。

(AK) 2006/08/03