Q118★あるホ-ムページに「水の沸点は、100℃。つまり、水が入っている限り、箱の温度は100℃にしかなりません。紙が燃える温度は300℃以上なので、箱は燃え出さないのです。」とありました。なぜ「水の入っている限り、箱の温度は100℃」となるのでしょう?


紙で作った箱に水を入れ、ガスコンロの弱火で加熱しても、紙が燃えないのはどうしてかという質問です。水の沸点が100℃なので、紙が水と接しているところの紙の温度は100℃以上にはなりません。しかし、紙の炎と接している部分はそれよりも高い温度になるはずです。紙は繊維でできているので、水がしみこみます。下から加熱すると、紙にしみこんだ水は熱によって下の面から蒸発していきます。このときに水が熱を奪って周りの温度を下げようとします。(打ち水をすると温度が下がるのと同じ)。もしも、紙の下の面がいつもぬれているようだと、そこの温度はやはり100℃を超えません。しかし、炎がつよくなって水の蒸発が速くおこると、紙の下の面がぬれていない状況になるので、そのときには温度は100℃を超えるでしょう。炎からやってくる熱と上からくる水の蒸発による冷却のどちらが勝るかということになってきます。紙の質とか、用いるガスコンロの熱量とかによって変わってきますが、うまくすれば紙の炎と接しているところの温度が300℃を超えないようにすることができます。


(KT) 2005/07/29