Q137★なぜ二酸化炭素はドライアイスとして、個体でいられるのですか? 二酸化炭素に限らず、ほとんどどのような物質でも、低い温度で固体、温度が上がると、液体を経て気体に変化します。これは、分子と分子の間には引き合う力が働いていて、温度が低くなると分子がバラバラに動こうとする力に打ち勝つからです。 二酸化炭素の場合には、少し特殊で、固体から、いきなり気体になるという変化をします。このことは、次のように考えてください。1気圧の元で固体の水である氷は0 ℃で融けて液体の水になり,さらに100 ℃で気体になります。このことは日常的に経験できる変化ですね。ところが,圧力が0.00061気圧以下の条件になると,固体の氷は温度が上がって融けても液体にはならず,直接気体になります。このような変化を昇華とよびます。二酸化炭素は水に比べて高い圧力の元でこのような変化を起こします。 したがって,1気圧の条件では,固体の二酸化炭素は-78.5 ℃で昇華し気体の二酸化炭素に変わっており,液体の二酸化炭素は存在していません。 (RN) 2005/08/17 |