Q148★海水から塩を作ろうと思っているのですが、塩の量は採る場所や深さなどで変わるのでしょうか? 海水の塩分ですが、いろいろな要因で塩分の濃度は変わってきます。一般に海洋の塩分濃度は陸地に近いところで低く,例えば太平洋の真ん中あたりのように陸から遠いところで高くなります。陸地に近いところでは、川から真水が流れ込んでくるから、塩分濃度は低くなります。また,瀬戸内海や東京湾のような内海では低くなる傾向があります。これらの濃度の差は最大で0.5%くらいと考えて下さい。しかし陸地に沿ってみてみるとその差は0.1%あるかないかです。この原因は陸地に近いところでは川から真水が流れ込むみ,濃度が下がりますが海流などの影響で平均化されているためです。 海流の影響ということでは、暖流は温度・塩分とも高いので、そのような海流が流れているところは、高濃度になります。逆に寒流が流れてくるところでは低濃度です。 1000mより深い深層では、温度は低いながら高濃度の塩分が含まれています。 どの程度の精度で実験をするかによりますが,河口付近で海水を採集する場合を除いて,ほとんど差はないと考えていいのではないでしょうか。 深さについても100 m以上深いところから海水をくみ上げることができないのであれば差は認められないと思います。 参考;日本の沿岸部での塩分濃度はおよそ3.2-3.3%です。 つまり海水1kg中に溶けている固形分が32-33 gあるということです。 (RN) 2005/08/24 |