Q179★授業で ニトロベンゼンからアニリンの合成を習いました。無水硫酸ナトリウムを使ったのですがその性質となぜいれたのかがわかりません。教えてください。

ニトロベンゼンを塩酸とスズなどで還元してアニリンを作るとき、最後に水酸化ナトリウムを加えてアニリンを遊離させます。水にはスズのイオンなどが溶けています。これらのイオンとアニリンを分けるために、エーテルを加えます。アニリンはエーテルに溶けますが、スズのイオンなどはエーテルに溶けないので、溶解度の違いを利用してアニリンのみをエーテルの溶液として取り出すことができます。しかし、このエーテルの溶液は、水を少し含んでいるので、無水硫酸ナトリウムを加えて水を取り除きます。無水硫酸ナトリウムは、乾燥剤としてよく使われる物質です。乾燥剤として身近に見られるものに、シリカゲルや生石灰などがありますね。これらは、食品の乾燥などによく使われています。これらの物質に共通の性質は、水を吸収する性質です。


(TM) 2006/05/08