Q221★氷の溶け方の実験をしました。氷に、塩・砂糖・片栗粉をまぶしました。溶けた順は、1.塩 2.砂糖 3.片栗粉でした。塩をまぶした氷が溶けた理由はわかるのですが、砂糖と片栗粉がわかりません。あと、なぜ1位、2位、3位と順番がついたのか教えてください。

 氷に塩をかけると氷が溶けやすくなるのは、冬に道路や橋の上が凍って滑りやすくなったときに塩をまいて氷を溶かしているなど、実際に見ることができますね。
このように、塩をかけると氷が溶けやすくなるのは、凝固点降下という現象で、この質問コーナーでも何度か質問が寄せられています。凝固点降下は、塩に限らずにすべての物質で起こる現象です。氷-水に他の物質を加えると凝固点(氷になる温度)が下がり、その結果として、水にとけやすくなるということです。凝固点降下は、分子の数多いほどより大きな効果が期待できます。分子の大きさでいうと、塩より砂糖、砂糖よりも片栗粉の方が大きな分子になるので、同じ重さに含まれている分子の数は、塩が一番多く、その次に砂糖、その次に片栗粉という順番になって、この順番に効果が弱まっていきます。その結果、氷の溶け方が、その順番になったのでしょう。

(TM) 2006/08/18 - 2020/01/24