Q240★どんな物で、骨は溶けるのですか? 酢などに卵を入れると、どのように溶けるのですか?

骨は、リン酸カルシウム(ヒドロキシアパタイト)とコラーゲンというタンパク質からできています。コラーゲンは、水に溶けやすくしたものがゼラチンで、料理などにも使います。骨の硬い部分は、リン酸カルシウムという物質です。これは、カルシウムイオンという+の電気を帯びたイオンとリン酸イオンというマイナスのイオンを帯びたイオンが結びついたものです。これは、酸を入れると溶ける性質があります。酸には硫酸や塩酸といった強い酸から、レモンに含まれるクエン酸や酢に含まれる酢酸といった弱い酸があります。酸は、水素イオンというプラスの電気を帯びたイオンを含んでいます。この水素イオンがリン酸カルシウムのカルシウムイオンと置き換わっていくので、リン酸イオンとカルシウムイオンが結びつかなくなって、リン酸カルシウムがどんどん溶けていくことになります。
卵が溶けるのも、骨が溶けるのと似ています。卵の殻は、炭酸カルシウムでできていて、やはり、酸のなかの水素イオンがカルシウムイオンと置き換わっていくことで、炭酸カルシウムが溶けていきます。

(TM) 2006/08/29 - 2020/01/24