Q261★尿素の飽和水溶液にPVAと台所用の中性洗剤とクレンザーを混ぜて、それを霧吹きで松ぼっくりに吹きかけて結晶化する様子を見るという実験をしています。どうしてそのような現象が起こるのでしょうか?PVA、洗剤、クレンザーは何のために混ぜるのでしょうか?


尿素の飽和水溶液を松ぼっくりに霧吹きで吹き付けることで、雪のような結晶ができるという実験ですね。小さな結晶が組み合わさって複雑な形をしているものがどのようにできるかというのは、とても、興味深いのですが、難しい問題です。
結晶ができるには、まず、小さな結晶(結晶の核といいます)ができて、これが次第に大きくなっていきます。雪のような結晶を作るには、まず、結晶の核がたくさんできないといけません。
結晶の核ができる速さと結晶の成長する速さの、どっちが速いかによって、できる結晶の数や大きさが変わってきます。
この実験ではおそらく、クレンザー(炭酸カルシウムの粉)が結晶の核を作るのを助けているのだと思います。
PVA(ポリビニルアルコール)や中性洗剤は、液体の粘度や表面張力を調整したり、結晶の表面にくっついたりすることで、結晶成長の速さを調整しているのでしょう。これらの入れる割合をいろいろと変えてみて、できてくる結晶の大きさや数などを比べてみるとおもしろいのではないでしょうか。

(TM) 2007/02/21 - 2020/01/24