Q283★ヨウ素液に反応する野菜の共通点は何ですか? 野菜の中には色々な物質が含まれていますが、その中でヨウ素液(実際はヨウ素という分子)と反応するおもな物質は「デンプン」と「ビタミンC」だと考えられます。したがって、これらを多く含む野菜は、ヨウ素液とより簡単に反応してしまうものと思われます。 デンプンには「アミロース」という物質が含まれています。これは「グルコース」という砂糖の仲間(こうした化合物群を一般に「糖」と呼びます。)が鎖のように一本につながって、らせんの形をしたとても大きな分子です。このらせんの中にヨウ素分子が入ると、青紫色に変化します(ヨウ素—デンプン反応として有名です。ヨウ素分子は変化せず、デンプンの中に入り込んだだけであることを覚えておいて下さい)。 デンプンの場合と違って、ビタミンCとヨウ素は、化学反応を起こし、この時、溶液の色が消えます。これはヨウ素分子がビタミンCと反応して、ヨウ素分子とは異なる別の物質である、無色の「ヨウ化水素」というものに変化するためです。先ほどのデンプンとの反応ではヨウ素分子自体は変化せず、なくなったりはしませんでしたが、ビタミンCとの反応の場合は、ヨウ素が反応してなくなり、ビタミンCも別の物質(デヒドロアスコルビン酸)になります。 (SI) 2007/08/22 |