Q330★自分たちで「割れにくいシャボン玉」と「食べられるシャボン玉」を作ろうと思い挑戦してみたのですが、うまくいきませんでした。「割れにくいシャボン玉」はグリセリンや蜂蜜を使用することで、なにも加えていないシャボン液よりも割れるまでの時間は長くなりましたが、市販されているもののように床についても割れない、という状態には至りませんでした。そこで、何を使用すればうまくいくのか、また、その材料を使うことにより、シャボン玉の膜がどのようになったために割れにくくなったのか教えてください。「食べられるシャボン玉」については、質問コーナーでにたような質問小学生の質問コーナー Q164があり、その回答を拝見しました。そこに、「ショ糖ミリスチン酸エステル」を使うと記述してありましたが、先生に聞いてみたところ、手に入れるのは難しいとのことでした。できれば身近にあるもので何か代用できるものがあれば教えてください。また、なぜ、その材料を使用すると、食べられ、しかもシャボン玉のような構造ができるのか教えてください。


 市販のシャボン玉液は、水に界面活性剤と増粘剤を溶かしたものです。界面活性剤は通常、洗剤や石けんで、増粘剤は砂糖で、それぞれ代用できます。床についても割れないぐらいのシャボン玉を作る簡単な方法は、ポリビニルアルコール(PVA)(食べられません)を加えることです。PVAは、水の蒸発を抑え、PVA自体もシャボン玉を割れにくくします。市販のPVA入り洗濯糊を温水に加えてよくかき混ぜ、そこへ界面活性剤の割合の高い台所用濃縮洗剤と、砂糖などの増粘剤を加え、均一になるように混ぜます。砂糖の代用として、ヒアルロン酸入り化粧水を使うこともできます。割れにくいシャボン玉を作るには、シャボン玉の膜を均一に厚くすることも重要です。そのためには、ストローで下向きにふくらまし、大きくなりすぎないうちにストローから離します。シャボン玉を弾ませるのは、新しい軍手などが一番良く、湿っている手や、ほこりっぽい床などにふれると割れてしまいます。
 「食べられる」という意味を、「間違えて食べても害が少ない」という意味で考えれば、原材料が天然油脂(牛脂・ヤシ油・パーム核油など)で構成されている洗剤を用いてみるのはどうでしょうか。もちろん「飲む」ことは推奨できせん。後は、水分量に対する増粘剤(砂糖や蜂蜜、シロップなど)の配分比を色々試して、シャボン玉に最適な構成配分を見つけてください。効果があるかどうかわかりませんが、「食べられる」ことと、「強度を上げる」ことの両方にこだわって、寒天の原料であるテングサや、ゼリーの原料であるゼラチンなどを少量添加するのも面白いかもしれません。

(KK) 2009/11/11