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Q375★学校で、分子を作る物質と作らない物質があると習いました。学校で、スイヘイリーベの歌の最後のカルシウムまでの周期表を習ったのですが、その中で分子を作る元素はどれですか?具体的に教えていただけると幸いです


周期表を習いましたか。世の中のすべての物質はこの周期表にある元素からできています。さまざまな面白い物質や役に立つ物質がこれらの元素から作られますのでよく勉強してください。

さて分子は、最も小さな単位、つまり、それ以上分けられない物質である原子が複数結合したものです。結論から先に言いますと、カルシウムまでの元素のうち、分子を作らないものはHe, Ne, Ar、およびLi, Na, K, Be, Mg, Caで、あとはすべて分子を作ります(これらの元素の中にはある特殊な条件で分子になるものもありますが、中学・高校では取り扱いません。)。

具体的にはなじみのない物質もあると思いますが、周期表の順番に行くと、H2(水素分子)、B2H6(ジボラン)、C60(フラーレン(サッカーボール型分子))、NH3(アンモニア)、O2(酸素)、HF(フッ化水素)、Al(CH3CH2)3(トリエチルアルミニウム)、SiCl4(四塩化ケイ素)、P4(黄リン)、S8(硫黄)、Cl2(塩素)、などがあります(数値はすべて下付きです)。これらの中には空気中では安定に存在せず、大気中の水分などとすぐに反応してしまうものもあります。

一方、Li, Na, Kはアルカリ金属、Be, Mg, Caはアルカリ土類金属と呼ばれる金属で周期表の左側の2列にあり、多様な化合物をつくりますが分子はつくりません。また、He, Ne, Arの3つは、周期表の一番右にある元素で希ガスと呼ばれ、分子はおろか、化合物も作りません。

分子を作るためには原子同士で電子を出しあったり、原子同士で電子をやりとりしたりして結合をつくる必要があります。アルカリ金属、アルカリ土類金属は、電子を放出したイオンの形(例えばナトリウムイオンなど)が安定であるため、塩(えん)と呼ばれる化合物(例えば塩化ナトリウムや酢酸ナトリウムなど)は作りますが、分子としては取り扱いません(塩化ナトリウムはナトリウム原子と塩素原子が1:1の比率になっていますが、「塩化ナトリウム1分子」を取り出すことはできませんので、分子とは言いません。)。また、He, Ne, Arの原子は自身の持つ電子が安定で他の原子とやりとりできず、結びつきにくい、つまり、分子になりにくい性質があります。

高校の化学では原子や分子、化合物の性質を詳しく習います。ぜひ進んだ勉強をしてみてください。

中2 (HH & NN) 2019/02/27