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Q395★陰イオン界面活性剤を含んでいる固形石鹸の水溶液を三和土(たたき)の浄化槽に流しました。三和土は砂質の真砂土と砂、消石灰を水で練って固めたもの粘土のベントナイトと砂、消石灰を水で練って固めたものの2種類です。すると石鹸水の陰イオン界面活性剤は0.13mg/lだったのですがいずれの三和土を透過した水は0.05以下と大幅に減少しました。陰イオンなので土に吸着されにくいと思っていたので驚きました。これはどのような現象なのか教えてください。また陽イオン界面活性剤については調べることはできませんでしたがこちらも減っているのでしょうか。 三和土の成分となる鉱物の表面にはアルミニウムなどの陽イオンが存在します。また、粘土のように層構造を取っている場合はその層間にも陽イオンが存在します。これらの陽イオンと陰イオン界面活性剤のカルボン酸との配位結合、あるいは、陽イオンと相互作用している水分子との水素結合により吸着したと考えられます。陽イオン界面活性剤は、主に、上記の層間に存在する陽イオンとの交換により吸着すると考えられます。難しい内容も含まれていますが、粘土に関する専門書や論文などを読むと理解が深まると思います。たとえば、次の文献をおすすめします。 佐藤努 粘土の特性と利用 粘土科学 第41巻、26-33 2001年 高3 (YH) 2021/10/01 |