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Q404★酸で歯が溶ける実験を試したかったのですが、歯が手に入らなかったので、成分が似ている魚の骨で試すことにしました。 マグロの骨を酢に漬けて実験をおこなったのですが、1週間経っても、見た目は全く変わりません。「溶ける=形がなくなる」というイメージがあるので、溶けた印象がありませんでした。 しかし、初めは堅かった骨が、イカの燻製のようにクニャクニャと柔らかく変化していました。 調べてみると、酸で骨の中のリン酸カルシウムが溶けるということと、魚の骨はリン酸カルシウムとタンパク質のコラーゲン、水分でできていることがわかりました。 もしリン酸カルシウムが溶け出たとすると、酢の中に残ったままの骨は、コラーゲンという事でしょうか? よくスーパーで売られているコラーゲンはプニプニしており、実験後の骨と同じ形をしている繊維の束のようなものはコラーゲンのイメージとかけ離れています。 残った骨の形のままのものが何なのか、教えてほしいです。 また、もともと歯が溶ける実験をしたかったのですが、歯が手に入りませんでした。代替できる素材として魚の骨がよかったのかどうか、他にもっと適切なものがあるのかどうか教えてください。


おっしゃるとおり、魚の骨はコラーゲン等の有機物、リン酸カルシウム等の無機物、水分でできています。骨を酢に入れて無機質が溶けると、残るのはほぼコラーゲンになります。コラーゲンには様々な種類があります。ゼリーを作るときに使うゼラチンは水に溶けたコラーゲンが再度固まったものと考えられます。コラーゲンの種類によっては溶けないものもありますので、残った骨の形のままの溶けないものは、コラーゲンが主な構成物と考えられます。これらの結果からも、化学の観点からは、歯と魚の骨は同じような組成であると言えます。
しかし、歯を用いた実験の代替として、魚の骨が適切なのかどうかについては、歯医者さんに行かれたときに先生にお尋ねされたら、より適切なご助言いただけるかもしれません。

中1 (HK) 2023/05/15