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Q412★Organic Syntheses, Coll. Vol. 3, p.829 (1955); Vol. 27, p.91(1947).を参考にナトリウムエトキシドを合成しています。文献の1/30倍のスケールで行なっているのですが、等molで反応するはずなのに、エタノールがナトリウムの数mol倍量必要になり、また反応にかかる時間も実験規模の割には数時間と長くかかってしまいます。なぜ反応速度が遅く、過剰量のエタノールが必要になってしまうのでしょうか。 いただいた実験内容で不明なこととして、 「何をもってナトリウムエトキシド(NaOEt)の生成を確認しているか」 という点があります。 固体が溶けた => Na が消費された => NaOEt が生成した(反応が完了)と考えておられるのではないかと推察いたします。 ジエチルエーテル中では NaOEt が溶けませんので,ナトリウム粉末からNaOEtへの変化は判りにくいです。一方,NaOEt はエタノールには溶けますので,過剰量のエタノールを加えれば溶けることとなります。 反応で生じる水素ガスの発生がどの程度確認されるか判りませんが,反応の完了は,気泡が発生しなくなったことで判断することが一般的です。 文献通り還流下 6時間も攪拌していれば完結すると思います。 反応の終点の判断の問題であって,実際には,6時間の還流で反応は完結しているのではないかと思います。 高1 (KT) 2024/06/28 |