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Q445★化学反応は温度が低くなるほど遅くなると聞きましたが、化学反応が完全に止まる温度は存在するのでしょうか?絶対零度に近づくと、酸化還元反応などの化学反応は完全に止まるのでしょうか?それとも、温度が低くても微かに反応することはあるのでしょうか?


化学反応が起こるときには、もともとあった結合を切ったり、原子の並び方を変えたりするために、ある程度以上のエネルギーが必要です。
では、そのエネルギーはどこからくるのでしょうか。

液体や気体の中では、分子は絶えず動き回り、互いに衝突しています。分子どうしが十分なエネルギーをもって衝突すると、化学反応が起こることがあります。
温度は、分子の運動の激しさと関係しています。温度が高くなると分子は激しく運動するようになり、分子どうしが衝突したときのエネルギーも大きくなります。

ただし、すべての分子が同じ速さで動いているわけではありません。速く動いている分子もあれば、ゆっくり動いている分子もあります。
温度を下げると、分子全体の運動がゆるやかになり、反応を起こすのに十分なエネルギーをもって衝突する分子が少なくなります。そのため、温度を下げると化学反応は遅くなります。さらに温度を下げていくと、反応に必要なだけのエネルギーをもつ分子は非常に少なくなります。すると、反応が完全に止まったわけではなくても、私たちが観察している時間の中では、ほとんど反応が起こっていないように見えることがあります。

では、「絶対零度まで冷やしたら、化学反応はまったく起こらないのでしょうか?」
絶対零度とは、これ以上低い温度を考えることができない温度です。ここまでの説明だけを使えば、分子の熱による運動は極限まで小さくなるので、普通の化学反応は起こらなくなると考えられます。

しかし、実際の自然界には「量子力学」という、非常に小さな世界を説明する法則があります。
量子力学では、「トンネル効果」と呼ばれる不思議な現象があります。これは、粒子が本来なら越えるためのエネルギーが足りない壁を、まるですり抜けるように通過する現象です。そのため、絶対零度に近い非常に低い温度でも、水素のような軽い原子や電子が移動する反応では、トンネル効果によって反応が起こることがあります。
完全な絶対零度ではありませんが,絶対零度に近い宇宙空間の氷の中でも水素と一酸化炭素が反応してメタノールができることが知られています。
これは熱のエネルギーでは説明できずトンネル効果によって反応が進んでいると考えられています。

つまり絶対零度では反応が止まると考えてもらってほとんどの場合は問題はありませんが,絶対に全ての反応がとまるとは言い切れないというのがより正確です。

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中1(AM) 2026/10/13