Q8★本みりんが凍らないのは、なぜですか?自由研究で試してみたところ、確かに本みりんは凍りませんでした。同じような研究をした友達はみりん風調味料やお酒は凍ったと言っていました。最初本みりんが凍らないのは糖分が多いからだと思っていましたが、みりん風調味料も糖分が多いと思うので違う理由なのでしょうか?


液体を冷やしていくとある温度で凍って固体になります。このときの温度を凝固点といいます。純粋な物質では凝固点は決まっています。たとえば、水(純水)の場合は、0度です。水に他の物質、アルコールとか塩水を加えていくと、凍る温度(凝固点)が0度以下になることがあります。これを「凝固点降下」といいます。
 お酒(清酒)は、アルコールを15%程含んでいて、「凝固点降下」により純水に比べて凍りにくく、凍る温度(凝固点)は-7度ぐらいです。一般に、本みりん、みりん風調味料のアルコールの濃度は、それぞれ14%前後、1%未満とされています。アルコールの濃度だけから考えると、一番凍りやすいのは、アルコール濃度の低いみりん風調味料で、お酒(清酒)と本みりんは、あまりかわらないように思われます。しかし、本みりんには、お酒(清酒)と違ってアルコール以外の物質(糖質など)がたくさん含まれています。その「凝固点降下」によって、本みりんは、さらにお酒(清酒)より、凍りにくくなっているのです。

(KT) 2003/08/25