Q269★高いところからアリが落ちても死なないのはなぜですか?


 物質が落下するときには必ず空気の抵抗を受けます。そのため落下速度はあるところで一定になります。このときの速度は物質の重さに比べて体表面積が大きいほど遅くなります。ちょうどスカイダイビングでパラシュートを広げると落下速度が遅くなるとか、同じ重さでも石ころと葉っぱで落ちる速さが違うことをイメージしてください。

 アリさんの場合、体表面積のわりには体重が軽いため、落下速度は地面にたたきつけられても死なない程度にしかならないと考えられます。

 昆虫図鑑などを見てもらうと良くわかるのですが、アリさんの脚は、途中で何段階にも細かく曲げられる構造を持っています。これが、原始的なスプリングの役を果たすので、衝撃をやわらげることができることも一つの要因かもしれません。

(SI, IT) 2007/06/06