Q290★プラスチックはどうして温めると縮むのでしょうか?


プラスチックには大きく分けて二種類あります。どのプラスチックも加熱すると柔らかくなり,形を自由に変えることができて,冷やすと堅くなる性質がある便利な高分子です。この加熱による軟化と硬化を何度も出来るプラスチックを熱可塑性(ねつかそせい)プラスチックといいます。一方,加熱により柔らかくなったものをもう少し加熱すると固くなってしまって,一旦冷却して,次に加熱しても柔らくならないプラスチックがあります。このようなプラスチックを熱硬化性プラスチックとよびます。
質問の,加熱すると縮むプラスチックは,この熱硬化性プラスチックのことでしょう。
熱硬化性プラスチックは,加熱することによって,プラスチックの中で,今までプラスチックを形作っている分子同士の繋がりの他に新しい結合ができて,原子同士が網み目模様につながったり三次元的につながったりして,プラスチックの中で自由度が小さくなりもとより堅くなります。そのときに,原子同士で新しい結合が出来るので原子同士や元の分子同士の距離が近くなり全体として縮むことになります。

(MA) 2008/01/16