Q57★チョコレートの銀紙は、何の役目をしているのですか?


1.チョコレートのかおりを保つため:
 できるだけ長い間チョコレートのかおりを保つためには、空気がじかにチョコレートへふれないようにすることがだいじです。銀紙とは「アルミニウム(アルミ)箔」のことですが、アルミは空気の出入りをさえぎる働きがありますので、香りが逃げないようになります。

2.チョコレートの成分が変化しないようにする(味がわるくなるのをふせぐ)ため:
 チョコレートにはたくさんの油分が含まれています。油は空気に含まれる酸素によって性質が変わってしまいます(これを「酸化」と言います)。また油は光によっても性質が変わってしまいます。性質が変わると味がわるくなります。アルミは酸素や光を通さないので、チョコレートの中の油の性質が変わるのをふせぐことができます。

3.虫よけのため:
 チョコレートのかおりやあまい味は虫たちも大好きです。アルミでおおっておくと、虫がチョコレートには近づけませんね。

4.暑さでチョコレートがとけるのを少しでもふせぐため:
 今年の夏のように暑いとチョコレートはすぐにとけますよね。台所のレンジのまわりをアルミのパネルで囲うことがありますが、目に見えない熱線(「輻射熱(ふくしゃねつ)」と言います)をはねかえす働きがアルミにはあります。チョコレートをアルミで包んでおけば、少しでもチョコレートが熱でとけるのをふせぐことができます。

5.見た目もきれいですし、衛生的です:
 アルミで包んでおくと、空気を通さないためばい菌からチョコレートを守ることができます。

 歴史的なことまでは分かりませんが、アルミニウムの化学的な性質から考えると、このような点が理由として考えられます。


(AM & HK) 2004/07/22