Q175★くぎ・スチールウールのさびの実験をしました。100mlの水道水に小さじ1ぱいのクエン酸をとかした中に、スチールウールを入れたら、あわが出てきてしばらくしたら液体が緑色になって、18時間後には、スチールウールが黒色になってばらばらになっていました。なぜそうなったのですか。それとQ123で砂糖水につけたらさびなかったとあったのですが、ぼくの実験で100mlの水道水に小さじ1ぱいの砂糖を入れた砂糖水にくぎ・スチールウールを入れたら両方ともさびました。実験は失敗なのですか。

  
それはね…

くぎ、スチールウールは鉄でできていますが、鉄はクエン酸水溶液のような酸性水溶液中では水素を発生しながら溶けていく性質を持っています。あわが出てきたのは水素ガスが発生したからであり、液体が緑色になったのは鉄が水に溶けて緑色の性質をもつ物(少し難しい言葉ですが、2価の鉄イオンというもの)に変ったからです。18時間後に黒色になってばらばらになったのは、スチールウールの細いところが溶けてバラバラになり、そして溶け出した鉄がさらに酸素や水と反応してさびていったからだと考えられます。

もう一つの質問ですが、あなたの実験がQ123の実験と違う結果だったからといって失敗したとはいえません。例えば、あなたの実験でQ123の実験の時より水道水のカルキ(塩素)が強かったたり、砂糖の量が少ない場合は、早めにさび始めても不思議ではないと思われます。水道水を一度煮沸してから使用したり、とかす砂糖の量を変えたりして、さび方の違いを観察するのもおもしろいと思います。

(SO) 2010/07/27