Q192★水でふくらむビーズを1時間ごとに観察しました。見事に大きくなりました。今度は元に戻る実験しましたまた見事に戻りました。ふくらむ理由を教えて下さい。


  それはね…

 水でふくらむビーズの正体は、高吸水性
(こうきゅうすいせい)ポリマーというもの(化学製品)です。これは、紙おむつなどに使われています。このビーズを電子顕微鏡という小さなものを拡大してみることができる装置をつかって観察すると糸状の物質がお互いに結びついて立体的な網目構造をつくっているようすがわかります。このビーズはそのすき間に水を吸収します。(水をビーズ内部に取り込みます。)
 さて、この結びつき(すこし難しいことばでいうと架橋
(かきょう)といいます)が、少ないほどビーズ(ポリマー)は柔らかく弾力性のある性質を持ちます。これは両手とも握手した状態と片手だけ握手した状態があったとき、片手だけ握手した状態のほうがより動き回ることができるのと同じことです。高吸水性ポリマーは、架橋の度合いが少なくなるように合成した化学製品です。そのため糸状の物質がお互いに結びついてできている立体的な網目構造を柔軟に変化させることができ、網目に水が入るとゴム風船のようにふくらみ、逆に水が出るともとに元に戻ります。

(TM) 2011/08/29