Q196★ヨーグルトは、液体でしょうか、固体でしょうか? 液体みたいですが、少し固まっているところが少なくないのです。


  それはね…

ヨーグルトは液体であるか、固体であるかというご質問ですが、大きな意味で言えばヨーグルトは固相と液相が混ざり合ったもの(少しおおざっぱで、わかりやすく言えば液体と固体の両方が混ざったもの)となります。

固体か液体か気体かわからないようなもの(例えば、霧、煙、マヨネーズ、クリーム、蜂蜜や今回のようなヨーグルト)は「コロイド」と呼ばれています。
少し難しくなりますが、コロイドとは、片方が微小な液滴(液体の粒ですね)または微粒子(固体の粒ですね)を形成し、もう片方に分散(おおざっぱに言えば、よく混ざった状態です。)した2つの相から成る物質のことを言います(注1)

このコロイドにもいろいろと種類があり、少し難しいですが、ヨーグルトは分散媒(注2)が液相、分散質(注3)が固相となっています。
このような物質(状態)をゲル(注4)やゾル(注5)と言います。ヨーグルトはゾルに属します。

ちなみに、マヨネーズや霧もコロイドですが、マヨネーズは分散媒が液相、分散質も液相であり(注6)、霧は分散媒が気相、分散質が液相です。
物質にはいろいろな状態がありますので、一概に物体の三態(気体、液体、固体)だけでは説明しにくいことを理解してもらえればいいと思います。
これから、興味を持っていろいろな物質を観察してみてください。

(注1)コロイドとは物体の三態(気体、液体、固体)のうち
1つの状態が別の状態中で細かく分散している状態と定義することができます。
(注2)分散媒(ぶんさんばい):粒子が分散している媒質
(注3)分散質(ぶんさんしつ):分散している粒子
(注4)ゲル:分散媒と分散質が分離せずに均一な固体となったもの
(注5)ゾル:ゲルの中で流動性が失われていないもの
(注6)分散媒が液体、分散質も液体の物質(状態)をエマルジョンと呼ばれています。

(JK) 2011/09/27