Q209★はちみつがどれぐらいのびるか実験しました。なぜのびるのか教えてください。

  それはね…


 ご存知のように、物質は分子が集まってできており、分子同士が固く「くっつく」と固体になり、「くっつく」力が弱いと離れ離れになり気体になります。水のような液体は分子同士がゆるく「くっついた」状態です。この液体の中でも、「くっつく」力の大小により「粘り気」が変化します。はちみつは、約8割の糖類(主にブドウ糖と果糖)が約2割の水に溶けたもので、その他、少量の栄養素や香り成分や色素などを含んでいます。はちみつの主成分の糖類(ブドウ糖や果糖)には水酸基という部分がたくさんあり、これが近くにある他の糖分子や水分子との間で水素結合と呼ばれる結合をして隣の分子との間に複数の結合ができるので「くっつく」力が大きくなります。そうしてできた結合のネットワークが複雑に絡み合うために切れにくく、長くのびるわけです。
はちみつに少しずつ水を加えて薄めたときに、加えた水の量によって、はちみつののびる程度がどのように変化するか調べてグラフにしてみるのも面白いかもしれませんね。

(YK) 2015/09/02