Q218★スーパーボールがダンボールではない厚紙でできた箱のふたにくっついて、ひっくりかえしても落ちません。なにか理由はありますか。箱にセロハンテープなどくっつくものはついていません。

それはね…

スーパーボールが紙の箱にくっついてしまったのはなぜか、と言うことですね。
そのスーパーボールは、ずいぶん前に買ったものではないかと思います。また、紙箱にくっついたスーパーボールを触ると、くっついていないスーパーボールや新しいスーパーボールと比べてベタッとしているのではないかと思います。
紙箱にスーパーボールがくっついたのは、ゴムが古くなって品質が悪くなった(ゴムの劣化)ことが原因でしょう。
スーパーボールはゴムでできています。ゴムには、可塑剤(かそざい)という柔らかさを調節するものが入っています。スーパーボールを作るときにゴムに可塑剤を練り込むのですが、練り込んでから長い時間(例えば1年以上)が経つと、可塑剤の一部が表面に出てきてしまうことがあります。このようなことが起こると、触ったときにベタッとしたり、紙などにくっついてしまうことがあります。ゴムに太陽の光が長期間当たると、硬くなって跳ねなくなる場合もあります。ベタつくのも、硬くなるのも、どちらも「ゴムの劣化」です。
ところで、質問に「箱にセロハンテープなどはついていません」と書かれていますが、実は、セロハンテープのくっつくところには天然ゴムが使われています(天然ゴム以外を使っている場合もあります)。セロハンという透明のフィルムに天然ゴムを薄く塗ったものがセロハンテープです。セロハンテープのゴムはくっつきやすいように、スーパーボールのゴムはくっつかずによく跳ねるように調節されています。今回は、スーパーボールに使われているゴムが劣化して、セロハンテープのようにくっつきやすい性質に変わってしまったのでしょう。


小2 (ES & NT) 2020/08/04