Q221★食べかけの綿あめが、一晩で小さくなって茶色くなって、かたくなってしまいました。湿気が関係すると思い、自由研究で、①乾燥剤と綿あめ、②コップに水と綿あめをジップロックに入れて実験しました。①は変わらず、②は茶色くかたく小さくなりました。触り心地はからっとしています。測ったら重くなっています。調べたら、砂糖は水を吸収するとあったので、湿気を吸収して小さくなったのかなと思いました。分からないのが、①水を吸収したのに、触り心地はからっとしていてべとべとしないのはなぜか(後から観察実験をしたら、小さくなる途中はべとべとで、12時間後にはカラカラになることがわかりました。)、②茶色くなったのはなぜかです。理由とそれを確認する方法があれば教えてください。


ちゃんと観察・実験・考察をしていて,とても感心しました。

質問に答える前に,少しだけ綿あめについて解説します。

綿あめは「ザラメ糖」から作られています。ザラメ糖を拡大してみてみると,構成する成分(専門用語で「分子」と言います)が規則的に並んだ状態(専門用語で「結晶」と言います。)になっています。とても詰まった状態なので,ザラメ糖は固くなっています。綿あめはザラメ糖を熱することで分子の並びをくずしてやわらかくしたのちに、とても細く形成してフワフワの状態を作ったものです。

さて,質問①「水を吸収したのに、触り心地はからっとしていてべとべとしないのはなぜか」にお答えします。
綿あめを湿気のある状態に置いておくと,水分を吸収して一部溶けたような状態になります。これが途中で見られたべとべとの状態です。綿あめの状態では分子は動きづらいのですが,べとべとの状態になると動けるようになります。動けるようになると,分子は少しずつ結晶を作ります。結晶になると固まるので,べとべとしなくなります。

質問②「茶色くなったのはなぜか」については,次のように考えられます。
砂糖を熱すると茶色いカラメルができます。プリンの底にある茶色のカラメルソースやべっこう飴,キャラメルはこのカラメル化によって生まれた食べ物です。このカラメルが綿あめを作るときに使ったザラメ糖に含まれていたり,綿あめを作る過程でできたりします。おそらくフワフワの綿あめはとても細いので白色に見えていたのですが,実はとても薄い茶色で,湿気によって集まることで本来の茶色が見えるようになったのではないでしょうか。例えば家のホコリもフワフワのままだとうすい灰色ですが,それを集めて小さい塊にすると濃い灰色もしくは黒色になりますね。それと同じです。

小3 (YI & NI& RU) 2022/08/19