Q76★りんごの変色について調べています。実験の結果、塩、レモンでは変色しませんでした。また砂糖水も砂糖もりんごの変色をとめました。ただ調べても砂糖が変色をとめるとは書いてありません。変色をとめるのはビタミンCが含まれるもの、塩分といわれており、砂糖には両方はいってません。ビタミンC、塩分以外にも変色を止める物質が存在するということか、もしそのような物質がないならば、どうして変色しなかったのかを教えてください。 それはね… 質問コーナーをご覧になっていると思いますので,中学生の質問コーナーQ56の内容に沿って説明します。 リンゴの皮をむいたり切り分けたりして実の表面が変色する現象は,すべて空気中の酸素が主とした原因で起こります。実の中に含まれる酵素は酵素を使って変色を早める働きをしています。したがって,変色をおさえるためには切り口を空気に触れさせないことが最も有効な手段ということができます。それ以外では酵素の働きを邪魔する塩や酢あるいはビタミンCを使うことになります。 ご質問の砂糖水の働きですが,これは切り口を空気に触れさせない働きをしたと考えられます。 砂糖水を例えばまな板の上に塗って観察してみて下さい。しばらくすると水分が蒸発していき,濃い砂糖水になりますがそれから水の蒸発は進まなくなります。濃い砂糖水から水は蒸発しにくくなるのです。濃度が高い砂糖水は塩水などより粘度が高く,表面を覆う性質が強いのです。 したがって,リンゴの切り口を濃い砂糖水が覆い,空気に接触しないような状態を保ったものと考えられます。しばらく変色をおさえた後,残っている砂糖水を水で洗い流せばこのような効果は消えるはずです。 (RN) 2005/08/22 |
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