Q78★水や、お茶、スポーツ飲料、ブラックコーヒーの中に、氷を入れると氷と氷はくっつくのに、りんごジュースや、炭酸飲料、乳酸飲料、ミルクコーヒーの中に、氷を入れても、氷と氷はくっつかないのはなぜですか? (1)水,お茶,スポーツ飲料,に共通していることは何でしょう。また,(2)リンゴジュース,乳酸飲料,ミルクコーヒーに共通していることは何でしょう。(1)のグループは透明で,コップに入れて向こうが見えるが,(2)は見えないのではないでしょうか。それは(2)のグループでは水にとけないつぶつぶのようなものがうかんでいるからです。つぶつぶとは,リンゴジュースではリンゴのみの繊維など,乳酸飲料やミルクコーヒーでは脂肪やタンパク質などの小さな固まりです。これは乳酸飲料の原料である牛乳でも同じです。小学生の質問コーナーQ30に書いてありますが,このように小さなつぶつぶが浮かんでいる液体を凍らせるとシャーベット状になり,硬い氷とはなりません。一方,(1)のグループではつぶつぶがありませんので全体が凍ります。 氷と氷とがくっつくという現象は,氷と氷の隙間にある水が冷えて凍り,つながるからです。(1)のグループでは隙間の水が全部凍り,結果としてくっつくことになります。しかし,(2)のグループでは隙間の水が凍ることは凍りますが,小さな氷の粒子をつぶつぶが取り囲むようになり(シャーベットです),氷どうしがくっつくことができなくなります。 また,炭酸飲料では氷の周囲でさかんに泡が発生しています。この泡が,水をかき混ぜていますので,氷と氷の隙間の水が凍るのをじゃましていると考えられます。 (RN) 2004/08/25 |