Q204★小さじ3杯の水に、それぞれ小さじ4分の1,2分の1,1の食塩と砂糖を溶かした溶液6種類用意し、凍らせる実験をした。砂糖水を4分の1溶かしたものが一番早く凍った。また食塩水と砂糖水を完全に凍った状態にしてから融ける速度を調べると小さじ1杯を入れた食塩水が一番早く溶けた。これはなぜですか?

 冷やしていくと、水が氷になるというのをよく考えてみます。水も氷も同じ、H2Oという分子からできています。それでは、水と氷の何が違うかというと、水では、その分子が、バラバラに動き回っていたのが、氷になると、分子が規則正しく並んでじっと止まった状態に変化するのです。冷やすということは、動き回るエネルギーを奪うことになり、分子が動き回らなくなるということです。

 さて、食塩や砂糖を水に溶かすと、どのようになるでしょうか。食塩や砂糖もそれぞれの分子(あるいは、イオン)がたくさん集まってできています。これらの分子(イオン)は、水と混ざると、水の分子が規則正しく並ぶのを邪魔しようとします。それで、食塩などを溶かすと、水は氷になりにくくなるのです。この時、邪魔をする分子(イオン)の数が多ければ多いほど、水はより凍りにくくなります。

 小さじ1杯の食塩は、小さじ一杯の砂糖よりも多くの分子(イオン)を含んでいるので、食塩の方が、水が一斉に並ぶのをじゃまする邪魔者の数が、多いということになって、食塩の方がもっと氷りになりにくいということになります。

中高生の質問のQ8, Q9, Q77, Q134に似た質問があるので見てください。

(TM) 2006/08/08 - 2020/01/24