Q134★凍らせた水溶液を放置し、「融かす」実験をしました。お酢(食酢)、ミネラルウォーター、水、食塩水(濃度10%)、砂糖水(濃度10%)、牛乳、ビー玉を入れた水を凍らせてみたのですが、食塩水だけが凍らずにシャーベット状になりました。なぜ食塩水だけがこのようになったのでしょうか? 次に、これらの水溶液を融かしてたところ、完全に溶ける時間は以下のようになりました。ただし、凍らせた量は一定ではありません。(食塩水は3分の1が液状でした。)1位 食塩水 25分、2位 お酢 42分、3位 牛乳 50分、4位 ビー玉 51分、5位 砂糖水 52分、6位 ミネラル 58分、7位 水 63分。なぜこのように時間の違いが出たのでしょうか? また牛乳が融けたあとになにか粉のようなものがありました。この粉の正体は何でしょうか? お酢が融けていく時、最初は白っぽい水のようなものが出て、その後、茶色っぽい液体が融けていきました。なぜこのようなことが起こったのでしょうか?酢酸と水では融ける温度が違うからでしょうか? 食塩水が凍りにくいのは、凝固点降下という現象です。これについては、中高生の質問コーナーのQ8,Q9,Q77に回答がありますので参考にしてください。 2番目の融けるまでの時間ですが、液体の量や、容器、外気温などの他の条件を一定にして実験しないと比べることができません。 牛乳を凍らせたあとに融かすと白い粉ができたということですが、その粉を分析してみないと分かりませんが、牛乳にはタンパク質が溶けており、タンパク質は、温度を低くすると変性して分子の形が変わってしまうので水に溶けなくなったりしても不思議ではありません。 お酢が融けていくときのことですが、お酢には酢酸と水以外にもいろいろなものが含まれています。この中には色の付いた成分もあります。これらが水や酢酸に溶ける量が温度によって違いますので、いったん凍らせたものを融かしていくと、あとから色の付いた成分が溶けていったのが観察されたのだと思います。 (TM) 2005/08/17 |