Q337☆ものによって凍りやすいものと凍りにくいものがあるのはなぜですか? あと、どんなものが凍りやすいものといえるのでしょうか? 野菜なども場合一般的にどんな状態になると凍ったといえるのでしょうか?


 このメールでの「もの」というのは何を意味しているのかよくわかりませんが、一般的な野菜や果物などの食物や醤油やみりんなどの液体調味料などを意味していると思いますので、それについて回答します。
 水も氷も同じ水分子(H2O) からできています。この水分子にはバラバラに動き回ろうとする熱エネルギーによる運動エネルギーと規則正しく並ばせる分子間力が働いています。「水」の状態では、熱運動により水分子がバラバラに動き回っていたものが、冷却されることで水分子のもつ運動エネルギーが減少して、分子間力が優勢となり水分子が規則正しく並んで動かない「氷」の状態になります。通常、水と氷の状態の境は0℃(凝固点)です。
 小学生の質問コーナーのQ171に説明がありますように、食塩やアルコールを水に溶かすと、水の分子が分子間力によって規則正しく並ぶことを邪魔します。その結果、凍りにくくなり,凝固点が0℃以下になります。また、水に溶けている物質の量が増えるほど凍りにくくなり,凍りやすいものと凍りにくいものの違いが出てきます。結果として、純粋な水ほど凍りやすいと言えるでしょう。
 多くの野菜は、総重量の80 % 以上の水分を含んでいます。それらの含有水分が凍った状態になったときに、野菜が凍ったといえるでしょう。その時の野菜の凝固点は、おそらく0℃以下になることでしょう。
凝固点に関しては、中高生の質問コーナーのQ285Q278Q239、小学生の質問コーナーのQ171を参考にして下さい。

(MM) 2011/01/11