Q156★塩水に卵を入れて浮くかどうかの実験で塩は25gで浮いたのに砂糖は30g入れても浮きませんでした。塩は浮くのにどうして砂糖は浮かないのですか?

  
それはね…

水や塩水などの液体(えきたい)に卵などが浮くか沈むかは、液体と入れるものの密度(みつど)によって決まります。密度とは同じ体積あたりの重さで、この密度が
液体 > 入れるもの  なら浮き
液体 < 入れるもの  なら沈みます。

水の密度はは1立方センチメートルあたりおおよそ1 gです。一方、卵の密度は1立方センチメートルあたりだいたい1.1 gくらいなので、水に卵を入れても沈んでしまいます。

水に食塩や砂糖を入れると水よりも密度が大きくなり、卵の密度よりも大きくなると浮くようになります。

例えば、200立方センチメートル(=200ミリリットル)の水に食塩を少しずつ加えると、だいたい26gくらいで卵の密度と同じになり、さらに食塩を加えていくと浮くようになります(溶け残りがないようにしっかり混ぜて食塩を溶かしてください)。ここで食塩の代わりに同じ重さの砂糖を加えるとどうでしょう? 実験したように浮かんでこないですよね。ここにもっとたくさんの砂糖を入れると砂糖でも浮くようになります。

では、食塩と砂糖でどうしてこのような違いがでてくるのでしょうか?

先ほどの実験で、同じ重さの食塩と砂糖を入れたときの食塩水と砂糖水の体積の変化を見てみてください。食塩水の体積はあまり増えないのに、砂糖水の体積は食塩水よりも増えていませんか?

水に食塩や砂糖などを加えるときに、加えるものによって体積の増え方が違います。
密度は重さを体積で割ったもの(重さ/体積)なので、同じ重さの食塩と砂糖を加えても体積の増え方の大きい砂糖水の密度は食塩水の密度より小さくなってしまいます。

だから、今回の実験のように食塩では浮いて砂糖では浮かないということが起こります。

食塩や砂糖の他にもっと色々なものを使って、卵が浮くのに必要な重さや、その時の体積の変化などを詳しく調べてみるとおもしろいですね。

密度については小学生の質問コーナーQ21Q25Q109も参考にしてください。


(TO) 2008/08/20