Q346★鉄釘の錆の実験の装置について質問です。多くの人がプラコップに色々な液体を入れて、釘半分が浸るようにして(上の部分にも各液体を塗ってあるのでしょうか?)実験をしています。
また、各液体を浸した脱脂綿をシャーレ等の上に置いて、その上に釘を置く(空気中の酸素がほぼ全面に触れる)という方法もあるようです。どちらがいいのでしょうか?それぞれのやり方のメリット・デメリット、観察できる要素の違いがありましたら教えて下さい。



プラコップに釘半分が浸るようにした場合でも、液体を浸した脱脂綿の上に釘を置いた場合でも、どちらも鉄釘に錆はできます。
一番大切なポイントは、鉄釘の錆を作るためには、空気中の酸素と水の両方が必要ということです。(詳しく中高生の質問コーナーのQ157に説明されています) 
そのため、空気と水の両方が豊富にある液面付近で、錆がでてきます。
ですので、プラコップに釘半分が浸るようにした場合には釘の半分付近に錆が観察できますし、液体を浸した脱脂綿の上に釘を置いた場合には脱脂綿と釘の接している付近に錆が観察されます。つまり、錆の観察できる場所が違ってきます。
また、空気と水の両方が豊富にある液面付近が多いという点では、液体を浸した脱脂綿の上に釘を置いた場合の方が早く錆がでてきます。しかし、用いる液体が錆を溶かす性質を持っている時には、鉄釘に錆はなく脱脂綿に錆がついています。(詳しく小学生の質問コーナーのQ157に説明されています) 
写真などで錆のでた量を比較するには、プラコップに釘半分が浸るようにした場合の方が、比較しやすいかもしれません。
何を観察するのかによって、どちらにするかを選んでください。シャーレに鉄釘の半分が浸る液体を入れるという方法もあります。
また、用いる液体は、中高生の質問コーナーのQ173, 小学生の質問コーナーのQ147, ,Q123, Q54, Q72 を参考にするとよいでしょう。

(TM) 2013/07/05