Q84★(1)アイスクリームに冷たい飲み物をかけたとき、表面が凍るアイス(ラクトアイス)と、そのまま解けてしまうアイス(アイスミルク)がありました。乳脂肪分の量などによって違いがあるのでしょうか? (2)炭酸飲料水の中にアイスクリームを入れると、いっきに泡が出てきてなかなか消えません。 また炭酸飲料水やアイスクリームの種類によって、泡の出方も違いました。 なぜでしょうか?


(1)
とても不思議な現象を見つけられ感心しました。宿題の締め切りまでの時間が限られていますので、十分な回答とはいえませんが、推測できることは、
1.乳脂肪分が多いアイスミルクは固まりにくく、ラクトアイスよりも溶けやすい。
2.表面が凍る理由としてラクトアイスの成分中に凝固点(凍る温度,あるいは融ける温度)を下げる物質(例えばミネラル,塩のようなものです)が存在し、冷たい飲み物(ミネラル分の少ないもの)を表面にかけると、ミネラル分の濃度が下がり,結果として凝固点が上昇するので,凍るということが考えられます。関連する内容が高校生の質問コーナーQ7778および小学生の質問コーナーQ30にあります。一度ご覧下さい。

アイスの成分に着目した考え方からとは少しはずれますが、アイスの表面の実際の温度はどうだったか、また、アイスの表面の状態に違いがなかったかについては確かめてみる必要があると思います。冷凍庫の温度くらいまでに冷えている表面に液体がついて凍るとき、その表面の状態や密度(空気を含んでフワフワした感じか、ツルツルしてなめらかな感じかなど)によって、凍りやすさ(融けやすさ)が変わる可能性があります。

(2)
これも具体的に成分をチェックして回答すべきなのですが、ビールの泡と同じかと推察しています。コップに入った炭酸飲料かビールに割り箸を入れると泡がたくさん出ますよね。泡の発生しやすい炭酸水では、泡の核が発生しやすい環境を与えるとたくさん泡が出てきます。アイスクリーム中に十分溶けていない成分が泡を発生させる核となっている可能性があります。炭酸飲料水の種類についてはわかりかねますが、そもそもの炭酸濃度かpHによって炭酸ガスの発生に違いがあるかと思います。
こちらも高校生の質問コーナーQ6970に関連した内容があります。


(SN) 2004/08/26 - 2019/11/15